二人の願い~恋人篇~

2/4
前へ
/21ページ
次へ
「はぁ、はぁ。」「はぁ、はぁ。」 二人が公園に着いたのはほぼ同時だった。しかし、最初に口を開いたのは理沙だった。 「どうして、来てくれたの?」 博人は以前のように優しく笑い答える。 「約束は守るほうだからな。それに星に誓っただろ、お互いの夢が叶うまで見捨てないって。」 「あんなに酷いことをしたのよ!なんで来てくれるのよ!私なんか見捨てた方が幸せになれるのに。」 博人は理沙の母親がするように理沙の頭を撫でた。 「幸せって、二人にひとつひとつじゃないって、この三カ月で分かったんだ。お互いの全てを分け合える二人だけに許される願いなんだよ。良いことも、悪いこともね。」
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加