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片付けを始めると大抵の人間は思い出を振り返る。そして、彼女も例に漏れず中学の卒業文集に目を通し、思い出に浸っていた。
『【私の夢】
岩崎 理沙
私は将来、天文学者になって、星に自分の名前を付けたいです。
なぜ、天文学者かというと…』
そこまで読んで彼女は一年前に別れた恋人と出会った時のことを振り返った。
理沙とその恋人は中学二年で初めて同じクラスになり、お互いを知ることになるが、二人とも違う相手に好意を抱いていた。そんななか、理沙が彼に好意を持つようになるきっかけはクラス替えから一週間経った日のHRの時間に訪れた。その日は『お互いのことをよく知るため』という名目で自己紹介をしていくことなった。出席番号が一番だったため理沙から自己紹介が始まった。
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