再会  蒼空side

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法事が終わり、ゆっくりする暇もなく、独り暮らしのアパートへ戻るため、車で父親に駅まで送ってもらっている時、怜羽を見かけたことがあった 胸まで伸びた、焦げ茶色の揺るやかなカールの、 柔らかい髪が風でなびいて、友達と笑いながら歩いていた たった一年見ないうちに、子供らしい顔つきから、綺麗で品のある女性にかわっていた 華奢なからだに透き通るような真っ白い肌 子供っぽい私服しか見たことがなかったが、その時の彼女は真っ白なコートの下から少し黒のフリルのスカートがちらほら見え、高すぎないヒールのブーツをはいて町を歩いていた
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