青年の憂鬱

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「…ということがあったんです。」 菊はお茶を飲みながら、アーサーが出場することになった経緯を語った。 「乗せられるアーサーもアーサーでどうかと思うよ。…ところで、菊。キミ、アーサーの女装写真持ってないかい?」 その話を聞いたアルフレッドはため息をついた後、そう切り出した。 「ありますが…それなりの対価は貰いますよ。」 「…何をすればいいんだい?」 「そうですねぇ…モデルをお願いしていいですか?」 「なんかすごく嫌な予感がするけど、写真のためなら頑張るよ。」 「交渉成立ですね。」 少し黒いオーラをだしながら菊は笑っていた。それを見たアルフレッドが恐いなんて思ったことは秘密である。 「では、私は失礼しますね。」 そう言いながら、席を立つ菊。 「あれ、寮に帰らないのかい?」 「ええ。少し寄るところがありまして。」 「ふーん…とりあえず、菊!今日は話聞いてくれてありがとうなんだぞ!」 「いえいえ。アルフレッドさんも頑張ってくださいね。」 「ああ!勿論さ!」 「では、失礼します。」 ペコッとお辞儀して、菊は帰って行った。そしてその後、アルフレッドも店を出て、寮へと足を向けたのだった。
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