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春…それは新しい生活の始まりである。
ここ、『私立WW学園』の高等部でも入学式が行われようとしていた…。
―講堂―
“…続きまして、学校長よりお祝いの言葉を…”
「(あー…入学式なんて面倒なんだぞ…)」
眠気に流されそうになっている青年の名前は、アルフレッド・F・ジョーンズ。生徒からは人気が高いが、先生からは問題児として扱われている。
「ちょっと…アルフレッドってば!」
「何…って、マシューか。俺は寝るから、起こさないで欲しいんだけど。」
「寝る…って。入学式なんだよ!?ちゃんとしようよ…」
「俺は君みたいな優等生じゃないからね。」
“そういう問題じゃないよ…”と小声で嘆く、アルフレッドそっくりの青年の名前は、マシュー・ウィリアムズ。アルフレッドと似ているせいで、よくとばっちりを喰らう青年だ。
“…続きまして、高等部生徒会長よりお祝いの言葉を…”
「(本当に…長いなぁ。暇過ぎて、死にそうなんだぞ。)」
そう考えながら、舟をこぐアルフレッドを見据える人が。
『アルフレッド・F・ジョーンズ!!』
「ぅわっ!?」
ガターンッ!!
いきなりの大声にびっくりして、椅子から転げ落ちたアルフレッド。
『俺の話で寝るとは…いい度胸だな。後から、生徒会室に来い!』
ステージ上からアルフレッドに対して注意する青年はこの学園の高等部生徒会長である、アーサー・カークランドだ。
「なっ!?アーサー!?生徒会長だったのかい!?」
「アーサー…とりあえず、挨拶を終わらせてくれ。」
ステージのカーテンのところから、生徒会長に意見する…年齢詐欺みたいな青年…フランシス・ボヌフォアである。
『ああ、すまない。…まぁ、これから…この高等部で頑張って行ってくれ。以上だ。』
“…以上、生徒会長の挨拶でした。これで、入学式を終わります。”
アナウンスが流れ、入学式は終わった。
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