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「(フランシス、“俺の”アーサーに手を出すとは…いい度胸だね。君の頭に風穴開けてあげようか?)」
氷のような視線でそう語るアルフレッド。負けじとフランシスも視線を送る。
「(坊っちゃんはまだ誰のものでもないでしょうが。お前だけじゃないんだよ、坊っちゃんを好きなのは。)」
「アルフレッド?髭?」
暫く睨みあったあと、アーサーの呼び掛けで2人は我に返った。そしてフランシスは、「俺は用事あるし、先帰るわ」といって帰っていった。
***
「んで、本題だが…お前には生徒会に入ってもらう。」
フランシスが帰ったあと、アーサーの開口一番の台詞は“生徒会に入れ”だった。
「何言ってるんだい、君は?」
「だから、生徒会に――」
「嫌だよ!面倒くさいじゃないか!」
アーサーの言葉を遮り、抗議するアルフレッド。
「話はそれだけかい?なら、俺は帰る――」
「…アルフレッド。お前は入学式で居眠りをした。しかも、俺の話で。本来なら、それなりの罪滅ぼしはしてもらうんだが…お前は特別だからな。フランシスと一緒に副会長として俺の側についてもらう。」
「横暴なんだぞ!」
アルフレッドがそう言った瞬間、<ダンッ!!>っという音をたて、アーサーは机を蹴り…アルフレッドの顔を引き寄せた。
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