青年の憂鬱

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アーサーから解放された後、アルフレッドはある人物に電話をかけた。 そして、その人物に会うために向かったのは学校の近くにあるカフェ。 「(何処にいるかな…)」 辺りを見渡すアルフレッド。しばらく見回していると、 「ここですよ。アルフレッドさん。」 と、丁寧な言葉で呼び掛ける声がした。 「やぁ、菊!久しぶりだね!」 「お久しぶりです。…それで、今日はどうされたのですか?」 「聞いてくれるかい、菊。今日…」 菊にアーサーと揉めたことや、生徒会に強制的に入らされたことを話す、アルフレッド。 「…そんなことがあったんですか。でも、生徒会に入れたのはいいことだと思いますよ?」 アルフレッドの話を聞き終わった菊はアルフレッドにそう言った。 「何言ってるのさ。アーサーみたいな人の下で働くなんて、俺はごめんだよ!」 「…でも、アーサーさんと一緒にいる時間が増えると思いますよ。」 菊にそう言われて、動きを止めたアルフレッド。さらに菊はアルフレッドに話す。 「生徒会長のアーサーさんは忙しいですし、お仕事を手伝えばアーサーさんの好感度が上がるのでは?」 密かにアーサーのことが好きなアルフレッドは菊の"アタックするチャンスですよ"という言葉を聞いて、たじろいだ。 「で、でもさ。高校生になったし、生徒会に入らなくてもアーサーに近付くのは簡単――」 「アーサーさんは男女双方から人気のある方ですからね。月一回ずつ男女に告白されてますよ。」 「はっ!?」 「もっとも、全て断ってらっしゃるらしいですが。」 その言葉を聞いて安心するアルフレッド。
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