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今にも雨が降りだしそうな空の下
言われた通り暫く建物の入口付近でシカマルを待っていた
「待たせて悪りぃな。」
シカマルがバツが悪そうに頭をポリポリと掻きながらやって来た
「別に‥平気だ。」
短いやり取りの後
シカマルは歩き出し
アタシはその後を
ついて行った
顔貸せよ。
そう言った張本人は
その後
一言も口を開かなかった
こうして肩を並べて歩くのは何時ぶりだったろうか‥
でも何か違う‥
前は
こうして並んで歩いていても
二人は寄り添い
最初は嫌々ながらも
シカマルはアタシの手をしっかり繋ぎ歩いてくれたのに‥。
いつも繋いでいた左手を
どうしらいいのか解らず
後ろ手に組んで歩いていた
シカマルとアタシの間にある距離が
凄く悲しくてアタシの胸をギュッと締め付けていた
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