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テマリ視点
久し振りに木の葉の里に足を踏み入れた
いつもは『あうん』の大門をくぐれば
よっ!!
って腕を組みながら門に体を預けて含み笑いをしながら声を掛けてくれる
アイツがいるのに
今日はアイツの姿は無かった
当たり前だよな…
わかっていながらつい‥
あの頃の二人が懐かしくて
気が付けば無意識に
門を振り返り
アイツの姿を回想してしまった
受付で署名をして
立ち入る事を許可されたアタシは
直ぐには宿にはいらず
町を歩くことにした
変わらない町並み
里の象徴とも言える歴代の火影が刻まれている火影岩
「懐かしいな‥」
何一つ変わっていない
変わったのはあたしの隣にはシカマルが居ないと言うことだけ…
「……。」
胸がぎゅっと締め付けられるように痛んだ
解ってた事じゃん
今は一人なんだって
シカマルと顔を合わせたら辛くなるかもしれないって
自分自身にそう言いきかせていただけなのに‥
まだ顔さえ見てないのに
視界がうっすらとボヤけて見えた―。
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