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あの時…
僕は選択を間違えたのだろうか
あの時に
素直にごめんなさいと言えたら今頃…
「オジサンのバカっ!僕はオジサンの恋人なのにいつまで[テッパン]に居なきゃいけないの!?」
「何度も説明してるだろ馬鹿が
俺が独立するまでもう少しだから真面目に働け」
「そんなの聞き飽きたよ!!僕は早く出て行きたいのに…」
「ハァ?オイ鉄琴なんて口の聞き方してんだよ
良いぜ出て行くならさっさと出ていきな」
「ぅっ…」
「ほらさっさと持ち場に戻れ」
僕は泰野鉄琴(たいやてつき)
僕には両親がいない
昔から両親がいない子供はこの町外れの田舎にある[テッパン]で住み込みで一切外に出ることなく働く事になっている
[テッパン]は年齢に寄って仕事が変わる
年齢が低かったら雑用
年齢が上がるにつれて[テッパン]の商品を作らせてくれる
オジサンぐらいの年になると[テッパン]から自立する事が許されるんだけどオジサンは[テッパン]の経営者になるためココに残り今は現場監督をしている
『なんでオジサンはいつまでココに居る気なんだろう
僕は町にも行きたいしオジサンと二人で暮らしたいのに』
そして僕は思い付いてしまった
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