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電車に揺られて俺たちは青山高校のある青山町の隣り、赤海町で降りる。
赤海や青山なんて安直な名前とか突っ込むなよ?作者のボキャブラリが少ねぇんだ。
「んじゃ、俺様こっちだから。また明日同じ時間にな。」
「ああ、またな。」
住宅街の十字路でいつも別れる。朝も時間を合わせてここに集合するようにしてる。なんていうか、習慣ってヤツなんだろうな。
俺はトボトボと疲れた体に鞭打って家までの道のりを歩いた。
やっと家に辿り着いてポストの手紙を取る。普段なら手紙なんてないんだが、今日は違った。
「―――親父から?」
親父は今や何処で何をしているか分からない。草根無しとはいったもんだ。
いくら草根無しとは言えど毎月一通手紙はくれるようにしているし、俺の預金通帳に毎月百万振り込んでくれている。子どもには多すぎる額だよな。
しかし、だ。今月はもう手紙も貰った。だから、特別な事が書いてあるんじゃないかと思って、手紙の封を切り読んでみる。
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