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砂。砂。砂。
回りには砂と眼前に広がる広大な海。どこかの浜辺らしいが、特に特筆すべきものはこれといって無い。
そんな砂浜に男が一人いた。
「ああ、俺だ。――約束通りにヤってくれるな?ああ、構わない。……大丈夫、心配するな。アイツは馬鹿だから簡単に頷くぜ?ああ……じゃ、よろしく頼むぞ?」
ピッと音を立てて男は携帯をポケットに忍ばせた。
その男の顔には嫌な笑みが張り付けられていた。
そして男は海岸線沿いにゆっくり『ある物』を目指して歩いていく。
「キャァァァ!冷たいっ!」
「マユコまたおっきくなった!?」
「ちょっとミユ!どこ触ってんのよ!」
「誰かオイル塗ってぇ~!」
「ねぇ!ビーチバレーしよぉ?」
先程の嫌な笑みも打って変わって、鼻の下を伸ばしただらしの無い顔に変わっていた。
「ぐふふ………。」
男は『ある物』――水着のお姉さんたちを目指して駆けていった。
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