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昨日の十字路にはもう慎也が待っていた。俺は慎也の前で止まり、荒れている息を整える。
「おはよー。薫流にしちゃ今日は早かったな。」
「いつも遅刻してるわけじゃねぇだろ?早く行こうぜ!」
「ガキか、お前は。」
そこから駅まで他愛のない会話を続けて、電車に乗り込み青山高校サッカーグラウンドに到着した。
朝練は基本何をしても自由なので、俺は武器である自慢の足を鍛えるようにしている。傾斜のキツい我が校の上り坂、通称『青坂』を全力ダッシュで登る。
慎也はコーンを並べてその間をドリブルで駆け抜けて、逆サイドにあるコーン目掛けてセンタリングを上げる練習だ。
「さ、始めるか。またあとでな。」
「了解。」
俺は短く答えて青坂の下から上まで何度も駆け上がった。
30分くらい経ってそろそろHR(ホームルーム)があるので、着替えて慎也と教室に向かった。ちなみに俺と慎也は同じクラスだ。
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