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「では、お待ち兼ねの転入生を紹介する!」
ごくり、と男子が過多唾を飲んだ音がやけに響いた気がした。
「……………本当ならここで紹介するんだが、転入生が来ていないという事態になっていてな。はっはっは!」
「「「え!?えぇえぇぇぇえ!!」」」
「期待させて済まなかったな。まぁ、転入生が到着次第紹介という事になる。しばらくおあずけだ。」
「遥香さん、そりゃねぇっすよ!」
「まさかの放置プレイ!」
「姉御ーっ!ふざけんなぁ!!」
「だから悪かったと言っただろう。午前中にはたぶん到着するだろうから私の授業の時であれば質問時間にするからそれを免罪符としてくれ。」
「流石姉御!」
「話がわかるねぃ!」
「盛 り 上 が っ て き た !」
「やべぇ…wktkだ。」
誰だよ、略語使った野郎は…。小説だから使える技だが現実じゃ引かれるじゃねぇかよ。
「じゃあこれで終了だ。各自勉学にしっかり励むように、以上。」
そう言って担任は教室を出て行く。男子(俺と慎也と数名除く)は既にお祭り騒ぎだ。
入学して間もないってのに、この団結力は何なんだ?
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