場面は、英の部屋へ

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英  ベーイ ベイ その様子じゃ、うまくいったようですね 英  うまくいったも何も! なんでいなかったんだよお前 ベイ 申し訳ありません。若者のいちゃついている現場を見せ付けられるのがあまりにも苦痛だったもので 英  いちゃつくだなんて! まだそんな仲じゃねえよっ ベイ 嫌味も通じないほど浮かれてるんですね 英  何かいった? ベイ いえ、何も。ところで、なんていう本を借りたんですか? 英  えーっと……『悪魔な彼女』、だって スウ ……悪魔 英  なんかな、俺と同じ立場の主人公らしくてな スウ 悪魔よ! 英  は?! スウ 思い出した! 間違いない、あの女の雰囲気は悪魔よ 英  な、なんだよ。彼女を悪女だって言うのか スウ そうじゃない、本物の悪魔なんだってば、あいつは 英  お前、いい加減に、 スウ アイツだけはやめたほうが良い! 奴らは人間の魂を喰らって生きてるの。あんたなんて間抜けな顔してるから、すぐに一口で食べられちゃうわ 英  いい加減にしろってば! スウ ……。 英  なんだよ。そんなに俺を馬鹿にしたいのか スウ 違う、あたしは珍しくあんたを心配して、 英  何が心配だ! 悪魔だなんて冗談いって俺をからかってるんだろう! スウ どうしてありえないなんていえるのよ! あんた悪魔にあったことあるの?! 英  ねえよ! でもあんな可憐で可愛い人が悪魔な分けないだろう! スウ 何よその意味の解らない根拠は! 悪人面した詐欺師はいないのと同じなのよ! 英  詐欺師だって?! なんて失礼なこと言うんだ! 真面目にいい加減にしろよ スウ 信じなさいよ! あんたの身が危ないって、 英  信じる?! いつも俺の邪魔ばかりしてからかってばっかりのお前の、どこを信じろって言うんだよ! 彼女よりお前のほうがよっぽど悪魔だ!  スウ ……そんな風に思ってたの、あたしのこと 英  もういい! お前なんて消えろ! 俺はお前なんて……必要ない! スウ ……なによ。なんなのよ! 死んじゃっても知らないから! 馬鹿じゃないの?!      スウ、走って消えてしまう
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