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ベイ さて。かれこれ3日も留守にしてしまいましたね。英様は、まだ学校ですか
英、泣きながら本を読み部屋に入ってきて、ベイとぶつかる。
英 うおぅ、びっくりした。ずずっ
ベイ どうなさったんですか、その顔は。引きつってしまうほどひどいですよ
英 いやあ、この小説意外と感動系でな、読み始めてから涙が止まらないんだ
ベイ まさか学校出たときからその状態で帰ってきたんですか?
英 ああ。うぅっ
ベイ なんて怪しい
英 すごく面白かった……。
ベイ それはよかったですね。我輩が居なくても、寂しくなかったようですし
英 えっお前何日くらい居なかったの
ベイ かれこれ3日でしょうか
英 へーそんなに……ずっと読んでたから授業も耳に入ってなくてさ。あはは
ベイ 魔の本ですね。(ぺらぺらとめくり)ふーむ。そこまで面白いですか?
英 速読?! すげえな。本当に読めてるのか?
ベイ 主人公が死んでしまって彼女が泣いて永遠の愛を誓うなんてありきたりすぎますね
英 本当に読めてるよ。お前にはこの感動が分からないんだよ! ところでお前は3日もどこで何をしていたんだ?
ベイ 英様の事だから、どうせ彼女の連絡先も聞いてないんだろうと思いまして、あの公園で彼女が来るかどうか調べていたんですよ。さすがに家までは突き止めませんでしたが。
英 まじかよ! 全くそのとおりなんだ、何も聞いてなかったんだ! おんまえさいっこー!
英、嬉しさのあまり抱きつこうとするがベイはひょいとよける。
ベイ 我輩の目の前を英様は通っていましたが、本当に気づいていなかったんですね。
英 え、あ、うん。何にも。それで? 何か分かったのか?
ベイ 彼女は毎朝散歩をかねてあの公園に来ているようです。調度英様があそこを通る時から15分ほど本を読んで、かえっていきます。
英 えっじゃあ俺は何度も彼女の前を素通りしていたって事?
ベイ ええ。見事に
英 なんだよお前教えろよ。もし彼女が「無視されたのかな」とか気にしてたらどうするんだよ!
ベイ 彼女のほうも本に夢中で英様なんて眼中にもなかったようなので教える必要はないかと。大丈夫です、何もきにしていませんよ、彼女
英 ……よかったような悲しかったような
ベイ まあ、もう読み終わったのでしたら早速明日返して感想を言ってあげてはどうでしょう
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