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目が覚めても、暗闇だった。
「……は?」
何も見えない。
目の前には無限の黒。
そんなことを悶々と考えていたら、玄関の開く音が遠くで聞こえた。
新八が来たんだ。
取り敢えず自分の頬をつねってみた。
が、痛いだけだった。
「銀さん起きて下さ──ってあれ、起きてたんですね」
「……新八、ちょっとこっち来て」
どこに居るかよくわからないが、取り敢えず手招きをして新八を呼ぶ。
「なんですか?」
「殴れ」
「はぁ?!」
「だから、俺のこと思いっきり殴って」
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