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皆頭に大きなお花なんかつけたりしていて、まるで南国にいるかのようだ。
……ハルちゃんに会いたい……
胸の中で呟いていると、ヒロセと呼ばれた派手男が楽しそうに、
「おぉ!コイツ、オレと同じマンションなんだよな~!なっ?」
全くの人見知り無しに、そうボクに振ってきて。
ボクは無理にカクカク頷いた。
「はは……はい、まぁ」
「はいまぁって、何だよ!?」
ボクの返事のどこがおかしかったのか、ヒロセくんはゲラゲラ笑っている。
そこに静かな声が、
「ヒロセのマンションって、引っ越したマリンポートタウンだろ?」
窓際の席から声がかかった。
今度はそっちに目をやると、そこには男のボクでもホレボレするような美形の男の子が座っていた。
他の子よりも少し色白の彼は、サラサラの髪の毛に外人のような彫りの深い顔立ち。
ポロシャツが爽やかに似合っていて、
……ハルちゃんが好きだったマンガの王子様みたいだ……是非後で写メを送ってあげたい……。
ボクのハルちゃんはマンガ好き。
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