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なんとなく、なんとなくだが、忌ま忌ましい坂道ですら楽しく思える。
昨日あんな事を聞いて、さすがに疲れはしたが、やはり俺の性格としては、楽しいことには目がないのだから、我が校にSOS団が出来たとなれば、これからの高校生活がワクワクして仕方ないのも無理がないだろう。
何?それは入学式の時になるものだ?
知ったこっちゃねえや。
教室に入ると、なにやら笑顔の中村がいた。
ああ、絶対なにかあるな。楽しけりゃいいがな。
「キョン、今日はミーティングを開くわ。遅刻しないよーに。おっけー?」
俺が席に着こうとすると、突然俺のネクタイを引っ張り、中村はこう言った。
どうでもいいがな、顔が近いんだよ。
ちょっと顔を前にすりゃキス出来る距離だぞ。
谷口や亮に見られたら凄まじく勘違いされる・・・・!
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