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「では、良いかい?これから話す事は、とても大事なことなんだ……」
俺は今日一晩、サンタをする。
という事で、今、このベテランサンタにちょっとした規則や何かを教えてもらうことになった。
「よく聞いておいておくれ。サンタというのは、知られてはならない存在なんだ」
「十分に知れ渡ってるじゃねぇか。何を今さら知られたくないって…」
「あぁ、言い方が悪かったね。サンタは存在を確認されてはいけないんだよ。分かるかい?人々に姿を見られてはならない」
そういう意味か。
でも、何で…
「…最近できた決まりだ。昔、こんなサンタがいてね、全くあの時は笑えたよ。ある家に住む子どもの遊び相手になってやったサンタは、仕事から帰って来た両親に通報されてしまったんだ……ホッホッ」
全然笑える話じゃねぇよ。
「可哀相なサンタだな。子どもと遊んでやっただけなのに…」
そう呟いた俺を見て、サンタは少し驚いた顔をしたが、すぐに小さく笑い出した。
「何でも過ぎてしまえば笑い話。そのサンタも今じゃとても良い思い出だと思ってるさ。」
通報されたのに笑い話?
それは、いくらなんでも心広すぎじゃねぇか?俺ならっ……考えるのはやめとこう。
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