~フェチ娘は突然に~

3/15
前へ
/299ページ
次へ
俺が女子が苦手なせいもあるんだけどな。 なんていうか…振り回されそうでさ。 だが何も俺は一人寂しく帰るわけじゃない。 俺にも友達くらいはいる。 「ごめん、遅れた」 「おー。さっさと帰ろうぜ」 こいつの名前は園枝忠宏(ソノエダ タダヒロ)。 口数は少ないがすごくいいやつだ。 知り合ったのは高校だけどすぐに意気投合した。 普段あんまり話さないやつで、みんなとは打ち解けてない。 だがかなりのイケメンだから女子からの人気はすごい。 「なぁ、この後どうする?」 「…勇貴が行きたいところ」 「おっけ、じゃあ…ゲーセンとかどうだ?」 「わかった」 そうして学校の門を出ようとした時――― 『待ちなさい!!』 メガホンを通したでかい声が聞こえてきた。 振り返ると、そこには一人の女子が立っていた。 『金峰勇貴!!園枝忠宏!!今すぐ私の方に来なさい!!』 「声でけぇ…誰だあれ?」 「…生徒会副会長」 …マジかよ。
/299ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1877人が本棚に入れています
本棚に追加