道化、羨望の眼差しで玩具を観る

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玩具には命という器に灯がついている 器の大きさ、容(かたち)に違いはあれど 動いている玩具の器にはドレも灯がついている だが すぐ消える 灯は儚い 放っておいても消えるクセに 強い風が吹いたらすぐ消えてしまう程に だが 灯は綺麗だ 例え己にとって玩具はすぐ動かなくなるモノで 玩具自体がつまらないモノでも 命という器の中で輝く灯は 特に運命という風の中で 必死に輝き続けようとする灯は だから己は 己の役割を果たす 玩具の運命を狂わせ 少し強めの風を吹かせ 灯に消えるか消えないか ギリギリのところで より綺麗に輝いてもらうために
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