想いのたけ

6/12
前へ
/141ページ
次へ
名前も知らないあいつ。 俺はあいつの悲しみに暮れた、なにかにひどく怯えた瞳が頭から離れなかった。 大きな二重、綺麗な輪郭、鼻筋の通った整端な顔つきをしたあいつ。 何度も脳裏に浮かんでは消えるあいつの顔。 その目はしっかりと俺を捉えていた。 俺は、もう完全にお前の虜だった。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

496人が本棚に入れています
本棚に追加