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「瑞希ちゃんの絵がずっと大好きな立花ももかですよ」
「はい?」
あまりにも素っ頓狂な答えにまぬけな声を出していた。
「いや、あたしが訊きたいのはそういうことじゃなくて……う……ん」
さて、なんて言ったらいいだろう。いったい何者って訊いたところで同じ答えが返ってきそうだし。
悩んだ結果、さっきよりも詳しい内容に手振りやらジェスチャーを加えて、ももかに尋ねてみた。
それでようやくあたしの言いたいことを理解してくれたらしく、ももかはすらすらと話し始めてくれた。
ももかが転入生であること。今日は学校案内でお昼頃に学校に来たこと。学校案内終了後、ふらふらと寄った屋上であたしを見つけ、そして今に至るまですべて話してくれた。
不審な点が思わぬほど一気に解決。
なんか寒気やら怖がったりしたあたしが凄く馬鹿みたいじゃないのよ……。
俯きため息をつく。すると芝生の上に見知った物があることに気づいた。
近づき、それを手に取る。
間違いない。それはあたしが作った物で昨日コミケで販売した同人誌だ。
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