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「まーだ終わらねえのかよ」
「うっさいわねっ、功介と先行ってれば良いでしょ!」
「2人じゃキャッチボールしか出来ねえじゃん。俺は野球がしてーの」
「そんなに言うなら手伝ってくれても良いじゃん!」
時は夏、場所は放課後の教室。
からっと晴れた夏空の元、あいにくと掃除当番の真琴はせっせと教室を掃除している。
紺野 真琴―――
ごくごく普通の、高校2年生のの女の子だ。
それにちょっかいを出すのは間宮 千昭。
日課は、毎日放課後にする野球だ。
野球と言っても部活じゃない。
真琴ともう1人の男友達と3人で行う、投げた打った捕ったの野球ごっこだ。
「大体ね、あたし今日は行かなきゃなんないとこがあるの」
「はあ?聞いてねーし」
「だって言ってないもん」
さらっと言い返す真琴にくってかかりながらも、この心地良い一時を2人は楽しんでいた。
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