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「あ、功介だ」
窓にちらっと映る階下の功介を見つけて真琴が呟くと、千昭は身を乗り出して彼を呼ぶ。
「なあ功介!真琴が野球出来ねーってよ!」
「おー、じゃあ俺も今日は図書館寄って帰るわ」
「はああああぁ?!何だよそれ!つまんねーじゃん!」
ぎゃおぎゃお吼える千昭を抑え、真琴も功介に話しかける。
「この馬鹿も図書館連れてってやったらー?たまには勉強させないと」
「真琴も人のこと言えねーだろ」
「うっさいわねー!」
津田 功介―――
彼もまた高校2年生の、普通の男の子だ。
実家は医者で、医学部志望の秀才だ。
この奇妙な3人の友情は、春に千昭が転校してきてから始まった。
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