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嫌、チョイ待ち!
なんで俺はこんな変態と寝てるんだっけ?
「マジで有り得ねー」
(つーか、今のうちに帰んねーとヤバいよなー
この人変態だしー
危険人物確定だしー
うん、早いとこ逃げよう)
可憐はそう思いベッドからそっと降りたが、夜城からギュッと後ろから抱きしめられた。
「逃がさないよーん♪」
「離せ!
俺は学校行くんだから?」
「じゃあ、一緒行く?」
「はっ?!」
「俺も学校行かないといけないからちょっと待っててくんない?」
「なら…
朝食作るけど?」
「本当?!
可憐の手料理食べたい」
「一々喜ばなくてもいいけど?
ほら、風呂入てきたら?
入ってないだろ」
「あ、そうだった!
すぐ入ってくる!」
夜城はそう告げると無邪気な笑顔を向ける為、可憐は何となく顔を赤らめる。
(そー言えばあのキスって寝ぼけてたんだよな?
澪って誰だろ?)
可憐がそんな事を考えながら料理を作っていると、カレンが優雅にこちらに近づいてきていた。
「んー
気になるなぁー」
「何が気になるの、可憐」
「うわっ?!」
「どうかしたの?」
「うん、ちょっとな?」
「俺、可憐に何かしちゃった?」
「へっ?!」
「寝てる時何かした?」
「…誰かと間違えてキスされたけど?」
「えっ?!
ごめんね、可憐くん!」
「えっ?」
「キス、初めてだったよね?」
「詩姉さんにはいっぱいされた事あるけどね」
「キス魔だな、詩は」
「だね?
それより、澪って誰?」
「名前呼んだの、俺?」
「寝言だと思うけど?」
「そっか…
俺、可憐くんに悪いことしたかもな」
「別に気にしてないけど?」
「嘘だな、それ」
「へっ?!」
「寝不足な顔してる」
「これはその…」
「ごめんね、可憐くん」
夜城がそう告げて謝ると、可憐は何となく夜城の頭を撫でてしまっていた。
「可憐くん、何?」
「あっ…
何もない、すぐ作るからちょっと待ってくれ」
「フッ…
可憐くん、奥さんっぽいんだけどわざとやってない?」
「冗談はそれぐらいにして?
さっきからカレンちゃん待ってるよ?
お腹空いてんじゃない?」
「オヤオヤ、カレンも起きてたのか?
随分早起きじゃないか」
夜城はフッと微笑むと猫のカレンを抱き抱えると、当然の如くキスしていた。
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