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音楽教室に入ってみると、夜城はやはり女子に囲まれていた。 「暁、モテモテだな」 「まあ、普通にイケメン来たら女子は騒ぐよね?」 「だな? それより、チャイムなったけど笹彪先生まだだな?」 「そーだな? トラ先生どーしたんかな」 「なら、練習でもしてれば良いんじゃない?」 可憐は今音楽室に来たのか息を整えながらそう告げると流がこう告げた。 「可憐? 今、来たの?」 「そうだよ? ペンケース忘れたから取りに行ってた」 「まだ先生来てないからセーフだね?」 「あー 先生ならちょっと楽譜コピーしてから来るからってさ? だから、みんな練習しててくれってさ」 可憐がそうクラスの皆に伝えると、各自ピアノの前でヘッドホンをして練習していた。 「さて、これだったな」 「可憐? 執事喫茶って、可憐も執事やんの?」 「ん? そうなんじゃねーの?」 「ふぅん? 暁は何考えてんだかちょっとわからないな?」 「流、練習してないとトラ先生怒るよ?」 「うん、わかった!」 流もヘッドホンを付けると、楽譜を見ながら練習を始めていたので可憐もフッと微笑み自分も練習していた。 それから、笹彪は新しく練習用の楽譜を各自に配っていた。 1限目のピアノレッスンが終わると、流はんーと伸びをしてストレッチしていた。 「ピアノって神経使うから疲れるな」 「そーだな? 俺もあんまり得意ではないな」 「可憐は?」 「ん? 弾ける様になるのは案外楽しいよ? まあ、確かに神経使うから疲れるけどさ」 「「だよなぁー」」 武蔵と流が声を揃えて頷くと、四組から千華と亜子が出てくる所だった。 「亜子」 「あ、流くん?」 「次体育?」 「あ、うん? あんまり得意じゃないんだけど頑張らないとだね?」 「俺らは家庭科だよ?」 「いいなぁー 今日は何作るの?」 「フッ… 今日はチョコレートだよ?」 「え?」 「出来たらあげるよ」 「あ、うん? 怪我しないようにね?」 「それは亜子の方だから」 「ん、そうだよね?」 亜子と流れが二人の世界に入っていると、予冷が鳴る。
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