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「流宅到着だな」 「久しぶりな感じだなぁー 子供の時以来だな、亜子」 「そうだね、千華ちゃん」 「あれ? 何か緊張してきちゃったか?」 「う、うん? ちょっとね」 亜子は照れくさそうに頷くと、流はフッと微笑むと頭をポンッと撫でてきた。 「ほら、緊張しなくていいから入ってよ?」 「うん、お邪魔するね」 亜子は照れくさそうにニッコリ微笑むと、流宅に上がるとみんなも上がる。 「武蔵はよく来るからな」 「うむ、襲われないか心配になる」 「襲うか、誰が?!」 「つーか、可憐どーした?」 「んー 流、相変わらず綺麗好きだな」 「フッ 掃除のプロと呼べ」 「料理手伝ってよ? 人数いるから」 「勿論、そうこなくっちゃな」 流と可憐が手を洗ってエプロンを装着していると、残る四人はテーブルを囲んで何かしていた。 「何してんだ、お前ら?」 「昼に貰ったお菓子食べようとしてるんだよ?」 「ご飯前にやめろ! 入らなくなるぞ?」 「まあ、流いいじゃない? 育ち盛りなんだから」 「うーん? 亜子食べてる」 「あっ… ごめんなさい! 流くんが作ったのだったから食べてみたくって」 「…! もう、許す」 「「彼女に甘々」」 千華と武蔵が声を揃えてそう告げると、流はムッとしながらキッチンに戻った。 「流、何拗ねてんだ?」 「亜子可愛い」 「あーはいはい」 「可憐? 雪斗先輩の好きな子ってもしかしなくても…」 「うん、そうだと思う」 「だよな」 「流気付いてたんだ?」 「まあ、雪斗先輩可憐には特別優しいし… まあ、みんなにも優しいけどな」 「断ったんだけど、何でまた告白なんかな」 「ケジメってぐらいだから、今度こそ諦める為だろーな」 「そうだよな」 可憐はブロッコリーを切りながらそう応えると、流はそっと肩を軽く叩いた。 「可憐? 何かサラダ作ろっか」 「やっぱりドリアにしない?」 「あー それもアリだな」 「なら、流はサラダ頼んだ」 「サラダ出来たら、ご飯耐熱皿に敷くわ」 「宜しく」 流と可憐が息の合ったコンビネーションを発揮している中、四人は何故か恋の話をしていた。
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