お祭り

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「ナツキ、祭りいかない?」 リュウがそうやって訪ねてきたのは、まだ午前中のことだった。 でも、それよりもリュウの隣にいる背の高い男の子に、あたしはびっくりした。 リュウよりも頭ひとつ分大きくて、そのくせ、体つきが身長に追いついていないのか、どこか頼りない感じがする。 「……ワタル?」 そう尋ねると、相変わらずのぼんやりとした雰囲気でうなずいた。
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