家出

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「・・・・・・で、家出してきちゃったわけ?」  マリさんは突然来た私を、思いっきり嫌そうな顔をして出迎えてくれた。  相変わらずの筋肉隆々のガタイのいい身体で、派手なドレスを身にまとっているマリさんは、髪型だけシックな黒の巻き髪から、夏らしい軽めのショートカットに変わっていた。  平日の夜、それも9時近くに女子中学生がカンラクガイにやってくるなんて、オカマでありながらヘタな大人よりも常識人なマリさんが一番嫌がることだろう。
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