家出

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 だって、お父さんに連絡されたら、アタシは家族を壊そうとしている重罪人みたいな目で見られるに違いない。  そしてまた、あの家に戻ったアタシは、どうやって息をしていけばいいんだろう。  それはアタシが一番、して欲しくないことだった。それがちゃんと分かっているマリさんが、どうしようもなく、泣きたくなるほど、ありがたかった。
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