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雪。
薪割りを終えてすこし休んでいるうちに、眠ってしまったようだ。首に雪が触れて目が醒めた。
ぼくは割った薪をログハウスの裏側に運びながら、まだ積もることはないだろうと思った。いや、ここでは積もることはないのかもしれない。軍手は履いていたが、手がすこし痛い。
なかにはいって暖炉の火をおこす。台所まわりは揃っているが、あいにく石油ストーブはない。
パイプベッドに横たわる彼女に目をやり、台所に向かう。コーヒーサーバーを気にしながら、夕食の準備をはじめた。
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