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15代目神帝王が天海蓮に決定されてから一週間。
秦は、蓮の守護者となる者を集めるために姿を消している。
秦が守護者集めをしている間、蓮は普段通りの生活を過ごしていた。
神帝王になれば叶わない生活。
それを今の内に満喫することにしたのだ。
「蓮、外でサッカーしねぇ?」
「いいな。今行くよ。っ!?」
答えた後に蓮は顔をガバッと上げた。
この学園内から異様な程高い魔力を感じ取ったからだ。
「悪い。ちょっと用事出来たから今度にするな」
「そか?ならまたやろうな」
「あぁ、また誘ってくれ」
蓮がそう答えると友人は教室を去って行った。
「俺も行くか」
蓮は教室を出て、魔力を感じる方へ歩いていった。
2Fに教室がある蓮は一階二階と階段を登って行く。
そして目の前には屋上へと続く階段。
春や秋には人気の屋上だが、冬の今は寒くて誰も近づかない屋上だ。
(こんな魔力…父さんのようだ…。いや、それよりずっと高い…)
天域クラス以上の魔力が近づく度に強く感じられる。
蓮は息を飲んで屋上への階段を登り、扉を開いた。
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