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そして、セシルが崇められていた一方。
魔界ではもう一人、神秘の力を持つ少年がいた。
名をレイド・クリューゲル。
誰も持ちえない闇の力を持ち、人々から恐れられ、疎遠され続けた。
誰かのために力を使っても、その凶々しい力は人々には恐怖と感じられていた。
誰かの為に戦っても自分が恐れられ、突き放される。
誰かの為と思うだけでも罵倒される。
何故自分だけ…。
何故自分だけが罵られなければならないんだ…?
神界のセシルと似た力なのに…。
セシルは感謝されているのに…。
誰のせいだ?
俺か…?
否。
悪いのは……。
――この世界そのもの――。
そしてレイドの心は次第に闇に染まっていった…。
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