集いし守護者

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「この場に立ち、どのように話そうか。色々考えていました。その結果決めたのが、自分らしく話そうということです。」 蓮は数秒目をつぶって小さく息を吸って吐いた。 「正直、こんな場私には不釣り合いだと思います。こんなに優れた守護者がいて、先代の父は最高の神帝王だったと感じているから」 蓮は、少し離れた所に立ち並ぶ守護者たちを見て言った。 「それでもやると決めた。やると決めたからには、その責務を果たそう。俺に出来ることをやろう。その力があるのなら、俺がやろう。そう思っています。」 蓮は決意したように、全てを受け入れたように。 真っ直ぐ前を見て言った。 「まだ幼く、頼りない王だと自覚してます。それでも、これから三つの世界の調停者として、よろしくお願いします」 深く頭を下げる蓮。 パチ…パチ…パチパチ…パチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!! 次第に膨れ上がっていく拍手。 鳴り止まない拍手が会場の中に響き渡った。 15代目神帝王、天海蓮。 この日、新たな神帝王が誕生した。
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