1486人が本棚に入れています
本棚に追加
レイドの元に向かったセシルの目の前にいたのは、悪魔のように殺意に満ちた少年だった。
自分と同じくらいの少年がここまでの殺意を出せるものなのか。
セシルは、初めて見る『殺意』に恐怖すら覚えた。
「何故こんなことを!!」
「許さない…。生きる者は全て…。神…セシルを許さない!!」
悪魔と化したレイドの暴走。
これが後の『神魔大戦』の始まり。
後に語られる『神魔大戦』はこう綴られている。
《神秘の力を持つ神セシルと、神秘の力を持つ悪魔レイドによる戦争。悪魔の力に身を任せたレイドにより魔界は全壊。神界まで及んだレイドを神セシルが食い止め、約一年に渡り戦争は続いた。そして神セシルが神秘の力を用いてレイドを葬り世界は救われた》
と、綴られている。
誰も、レイドが暴走に至った理由を知らない。
これが、千年前の物語だーー。
そして、千年の時を経て再び神と悪魔の争いが始まろうとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!