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「今……なんて?」
「荷物は既に用意してある」
「スルーかよ!ってか何だよ旅行って!今年の夏はダラダ、、、じゃなくて勉強するつもり何だよ。成績ヤバいってこと知ってるんだろ?」
「心配するな。向こうでは言葉が通じないと思うからあの翻訳機を入れておいた」
「……」
結局スルーかよ。
それに『あの翻訳機』って……。
一つ何万すると思ってるんだよ。
「他の必要そうなものは全部これに入ってる。困ることは無いだろう。」
そう言って取り出したのは一つのリュックサック。
大きさはランドセルほど、幅は狭く縦に長め。色は迷彩柄。帯と側面、後ろにポケットが付いている。
そして……
「そのリュックかよ……」
これも思わずため息が出る一品。
生地の布は炭素繊維を特殊な方法で編んだものを何枚も重ねているから近距離でライフルを撃っても傷一つつかない。
日本だってのに実演しやがった。
更に防水性は抜群どころか空気すら通さない。開け口もよく解らない加工をしたらしく密封性も完璧。
空気を入れれば割れない風船がほら完成。
像に踏まれても大丈夫……らしい。
お値段はご想像の通り。
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