花束はいつか枯れ、捨てられる。

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寂しさが去来する。 巨大な寂しさが。 君に会えないからではなくて、思いでの中で君が笑うから。 思いでの中の君は乳房を尖らせて悲鳴のような声をあげる。 湿度の高くなった布の中を僕の手が滑り込む。 待ちわびたように君は僕の指を受け入れる。 泣きそうな顔をしながら恍惚と快感に酔っている。 荒くなった息が僕の前髪を揺らす。 赤くなった顔を反らして君は言った。 その言葉を聞いて僕の指は君を傷付けないように優しく、且つ激しく君を刺激する。
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