花束はいつか枯れ、捨てられる。

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固くなった僕の性器のために僕は固くなった僕の恋慕の足を無理矢理開く。 不快な音が鳴り、その後で足は開かれた。 例えば、どこかの誰かがこう言った。 愛にも定義がある。と。 独りで過ごし、一人でこなせる。 そんな人たちの間で愛は芽生える、と。 芽生えた愛を愛でてこその愛だ、と。 ならば、これは究極の愛か。 僕の恋慕は何も欲しない。 ただ、はしたなく、ふしだらにその足を開き、性器を露出させているだけだ。生気なく。 僕は僕の恋慕の股間を撫でる。 愛を撫でる。愛撫する。 反応はない。 死んでいるから。 僕は僕の性器を突き付ける。生気を持って。 どれだけ激しくしようと、表情は変わらず、ただ不気味に顔が上下するだけだ。 力なく。生気なく。
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