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母親は何も言えないオレに気を使ってそれ以上何も聞いてこなかった。
モクモクと夜ご飯を食べて自分の部屋に逃げこんだ。
なんでだよ?
野球やってないのがそんなにいけないのか?
雷雲高校のキャプテンの言葉が頭の中でリピートされる。
『野球を舐めているのか?』
「くそっ!」
枕をドアに向かって投げつける。
やっぱりダメなのか…―
机に飾ってある写真に目を向ける。
そこには、ユニフォーム姿の親父に風車されている小さいオレと横で幸せそうに笑っている母親が写っていた。
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