435人が本棚に入れています
本棚に追加
/395ページ
「大丈夫だ!とにかく、渾身のストレートでびびらしてやれ!」
それだけ言うと松居はマスクを被りど真ん中にミットを構えた。
(しょうがない。渾身のストレートしかない。)
そして、ランナーがいるにもかかわらず振りかぶり第一球を投げた。
当然ランナーはスタートした。
「柳!走らんでかまんわっ!」
笹尾からボールが投じられた。
「うおっしゃい!!」
元気の叫び声と金属音がグランドに鳴り響いた。
「レッ!レフ…ト…」
レフトは打球を見上げ諦めていた。
打球はフェンスを軽々越えて、林に消えた。
「……」
最初のコメントを投稿しよう!