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「ったく、あのじじい、ふざけやがって」
怒りのオーラを纏った少年が紅茶を飲み干した。
「マスターも君に休暇を与えたいと思ったんじゃないかい?」
「じゃあ何故逃げる?」
アドルは無言で紅茶をすすった。
「・・・あっ、でもほらあっちには僕の自慢の息子がいるよ。」
「息子?・・・あぁ、あんたとあの人の子か。・・・あの人の子ってことはあの力はあるのか?」
「あるんじゃないかな?高等部に上がって魔力が出るようになればわかるでしょ。君もそうだっただろ?」
「なるほど、今日から御披露目ってことか。確かに興味深い。それにじじいも何も考えずに俺を使うとも思わないし…」
少年は少し考える仕草をすると、よし!と立ち上がった。
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