初めての授業 -葵目線-

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私は授業が始まる一分前からカウントまでしてしまっていた。 ……3、2、1 -キーンコーンカーンコーン… チャイムと共に扉が開いた。 私はやっぱりカッコいいと思った。間近で見るともっとカッコいい。 私は二度目惚れをしてしまっていた。 「はい、授業始めます。」日直が号令をかける。 「きりーつ。気負付け。礼。」 『お願いします。』 井川先生ファンクラブの人達はいつもより可愛く、大きな声で挨拶をした。 《うわ、目がハートになってる》 私は心の中でそう呟いた。「はい、じゃあ出席とります。あ、みんな、俺の名前覚えてくれてるよなぁ?はい、じゃあ、フルネームで。赤木さん!」 名簿を見ながらだけど、私の名前を呼んでくれたのは嬉しかった。 「えーと…」 私は考えてなんかない。毎日ずーっと考えている名前なんだから。
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