フルコンプの悲劇

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香水シリーズをコンプリートした時のお話です。 フルコンプアイテムとして、美しい薔薇と彫刻で飾られた大きな香水瓶を頂きました。 ピンク色で愛らしく、キラキラと輝く綺麗な逸品でしたが、如何せん大きな代物でした。 というか大きすぎました。 つまずくと危険です。 置き場と使い道に困った三人は、中心に香水瓶を据えてアレコレ議論します。 「何に使うのかしら、これ」 「倉庫を用意するのも只ではないしな…」 首をかしげるセクシー派と、腕を組む頭脳派。 ただ一人、無言で巨大な香水瓶を眺めていた肉体派は閃きました。 「そうだ! コイツに際どい服を着せればセクシー派の代わりになるんじゃね──」 ゴスッ! 鈍い音がアジトに響きました。 「武器ね……攻撃力140防御力115ってところかしら」 「一人脱落したから、全体としての攻撃力は下がったがな」 血痕の付いた香水瓶を抱えるセクシー派の声も、冷静な頭脳派の分析も、気絶した肉体派には聞こえていませんでした。 三人の怪盗活動は続きます。
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