《銀河鉄道の夜》

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仕込みを終えるのはいつも決まって午後五時を回る頃。店を開けるのは午後六時。 店主は麦茶を飲み干し、軍手を履き炭を用意し始める。 特別に何かをしている訳では無いが、一つ一つ丁寧に刺された串物は味、値段、共に自慢の一品である。 煙と匂いで誘われるようにして客が訪れるのは分かる気がする。 嗅覚を刺激されてしまっては、その味と姿形を想像してしまう。 夕飯時には我慢がきかなくなってしまうのも仕方のないことかもしれない。
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