《銀河鉄道の夜》

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心配しているからこそ《小野》は本気で《凌一》を叱っている。 それを解ってはいるが何もできない自分を認めるのが我慢ならないのか《凌一》はそれっぽい言い訳をする。 学生の内は許されるかもしれないが、それは甘えであって一歩社会に出れば通用しないものだった。 学校の勉強ができて頭が良いのと社会に出て仕事をする上で頭が良いというのは別物である。 後者の人間は何をやらせてもある程度出来るだろう。 前者は社会に出て挫折した際、立ち直れずに仕事をすぐに辞めてしまったりすることがある。 社会性に欠けるとでもいうのだろうか。こんなこと言いたくはないが最近の若者には非常に多く見られる。 良くも悪くも二人共、今時の若者だった。
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