《春夏秋冬》

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『ありがとうございました。 またのお越しをお待ちしております。』 《男》は最後になる客に一礼をした。 その客は、ほろ酔いの笑顔で挨拶を交わし帰路に着いた。 その後ろ姿は薄なげで それでいて希望に満ちているような不思議な姿だった。 そこは何処にでもありそうな居酒屋。 ただ違う所があるとすれば 老若男女問わず訪れるが店を出る客は決まって 『また来るよ。』 と言い残し、清々しいほろ酔い顔で帰って行くという。
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