《銀河鉄道の夜》

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『明日は授業はないのかい?』 料理する手を休めることなく、珍しく店主が口を開いた。 その質問に顔が曇る。 バイトを週六で入れていて大学に近いアパートまでは電車とバスを乗り継いで小一時間かかる。 最近では自分のアパートに帰ることが週に一度あるかないかで知り合いの所を泊まり歩いていると笑いながら話した。 その笑顔とは裏腹に言葉からは不安が感じ取れた。 『やりたいことがあるっていうのは誇っていい事だ。』 ただ中途半端にやり始めると自分だけでなく周りの人まで巻き込んで不幸にすることがある。 それは口にしなかった。 それはまだ知らない方が良い。知る必要も無いと思ったからだった。
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