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そしたら、ごはんはカエルがつぶれたときに出すようなこえを出しながら、黄色い水をはいてうごかなくなった。
ぼくは、うごかなくなったごはんの皮をじっと見つめた。
この色……いいなぁ。
手ぶくろにしたいなぁ。
「兄ぃ、兄ぃ」
「なんだ?」
「どうしたの?トム」
兄ぃたちは、おんなじタイミングで首をかしげる。
「こ、これ、これの皮、手ぶくろにしたい」
「おう、俺はいいぜ。チョッパーは?」
「俺も別にいいよ。父さんにも聞いてくるねぇ」
「おーサンキュー!……お前いつまで寝てんだよ!!起きろや!!楽しみがなくなんだろ!!」
チョッパー兄ぃを見おくったハンク兄ぃは、ごはんを床になげすてて、こんどは背中をふみつけて目をさまさせる。
あんまりいためつけたら、おいしくなくなっちゃうんだけど……。
ぼくは、へんなこえを出してもがくごはんと、ごはんの背中をふみつづけるハンク兄ぃとを見た。
「ハ、ハ、ハンク兄ぃ……」
「あぁ?なんだよトム」
「あの、ね、けったりしたらね、お肉、おいしく、なくなる……」
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